猫と植物。葉っぱにじゃれて遊んだして本当に癒されますよね。
ところでうちの猫、植物をかじったりしてるけど大丈夫なの?と心配になったことはありませんか。実は猫にとって危険な植物というものは存在します。ちょっとショックな事実なのですが、猫にとって危険な植物を誤って食べてしまうと、個体差や健康状態にもよりますが、中毒症状(皮膚炎、嘔吐、下痢、呼吸困難など)を引き起こす場合があったり、場合によっては命を落としてしまうということもあるのです。我が家の愛猫を危険にさらさないよう、猫にとって安全な植物、危険な植物、対策についてきちんと把握しておきましょう。本記事は米国で発生した年間数万件以上の膨大な中毒事例データとその分析をもとに、猫にとって安全な植物、危険な植物を切り分けております。
本記事を書くに至った経緯(切り分けの根拠)
筆者は過去に園芸の仕事に携わっていたことがあります。その当時お客様から「自宅の猫が植物を食べてしまうけど大丈夫なの?」という質問を何度も受けていたこともあり、ある程度把握していましたが、自分も猫と暮らし始めたことをきっかけに、改めて最初からきちんと調べなおしてみようと思い立ったのがきっかけです。
そこで分かってきたのが本やインターネットなど様々な情報で安全・危険の判断に差異があるなということです。というのも例えばガジュマルという観葉植物がありますが、こちらは人によって安全な植物に分類していたり、危険な植物に分類していたりします。安全なのか危険なのかどちらなのでしょうか?
結論から言うとガジュマルには毒性があり猫に害がある植物です。ガジュマルはその学名からもわかるようにフィカスに分類されます。フィカスの葉を枝から取ってみると枝から白い樹液が出てくるかと思いますが、この樹液にはフィカインやソラレンといった物質が含まれており、これらの物質は猫にとって毒性があるものですし、人間が素手で触っても皮膚がかぶれるなどを引き起こすことがあります。
健康な猫がガジュマルの葉を1〜2枚食べた程度では、無症状かちょっとお腹を下したりするくらいで、深刻な状況にはならないという解釈で安全に分類されているのかもしれませんが、筆者はものすごく心配性で、猫がいつもと比べて元気が無かったり少しでも下痢してたりすると、仕事が手につかなくなるくらいにものすごく心配になってしまうのです。それにもともと身体が弱かったり普段は元気だがたまたま弱っているといった時期に、こうした植物を口にしてしまい何か重大なことが起きないとも言い切れません。愛猫を守るために情報を知っておきたいというのが、飼い主の心情ではないでしょうか。
こうした背景もあり普段から何かあるとすぐに相談している獣医師さんに話してみたところ、アメリカの動物虐待防止協会(ASPCA : American Society of Prevention of Cruelty to Animals)が猫に対して毒性のある植物のリストを公開しているということを教えていただきました。こちらは米国で発生した年間数万件以上の膨大な中毒事例をもとに、毒性の有無を判断しリスト化しているということです。
今回、「安全」「危険」の切り分けの基準としてこちらのデータに基づき、特に人気の観葉植物について切り分けた結果をお伝えしたいと考えています。この記事が少しでも皆様のお役に立てればと思っています。
他にも気になる植物がある場合はこちらから確認してみてください。
「Plants Toxic to Cats:危険」「Plants Non-Toxic to Cats:安全」と表記されています。
●Toxic and Non-Toxic Plant List
●参照:Toxic and Non-Toxic Plant List (ASPCA : American Society of Prevention of Cruelty to Animals)(APCC : Animal Poison Control Center)
猫に安全な植物
今回は「猫に安全な観葉植物編」ということで安全な植物編から紹介していきますが、あくまで毒性の有無で切り分けていきますので、安全に分類された植物だとしても葉をむしゃむしゃ食べたり、枝、土をたべるなどすると当然ですが消化不良を起こしてお腹を壊してしまいますので、その点はご注意ください。
テーブルヤシ(Chamaedorea elegans)
耐陰性があり、強い日光が若干苦手です。インテリア性もありますので室内での管理に向いている観葉植物です。
ネフロレピス(Nephrolepis exaltata)
世界最古のシダ植物の一種でとても美しく人気の植物です。耐寒性が弱く冬越しに注意は必要ですが、そのことに注意すれば非常に育てやすくおすすめです。
カラテア(Calathea)
特徴的な配色の葉が美しい観葉植物カラテア。インテリアとしても役立ちますし、耐寒性が弱いので室内管理に向いている観葉植物です。
エバーフレッシュ(Cojoba arborea var. angustifolia)
細長い葉が集まり涼しげな葉姿が美しいエバーフレッシュ。昼間は葉を広げ夜になると葉を閉じるユニークな性質も持っています。
オリヅルラン(Chlorophytum comosum)
スタイリッシュに伸びる細長い葉っぱが涼しげな印象を与えるオリヅルラン。寒さに強く、育てやすい植物の一つです。
エケベリア(Echeveria)
多肉植物はトゲがあるものも多いですし、毒性を持ったものもあるのですが、エケベリアに関しては姉子にとって安全な植物に分類されています。
バンブー(Phyllostachys aurea)
和のインテリアに縁起の良い竹はいかがでしょうか。盆栽としても人気の植物です。
パキラ(guiana chestnut)
中南米原産で定番の観葉植物として人気の育てやすい観葉植物です。
注意事項
パキラに関しては1点注意事項実を記載します。パキラは栗のような実をつける植物なのですが、この実の部分には毒性があります。ただし家庭で育てるパキラに実がなることはほぼありませんので、念のため知っておくくらいの感覚で大丈夫かと思います。
猫に危険な植物と対策
猫にとって危険な植物
●【危険な観葉植物編】可愛い愛猫と植物が安心して暮らせる環境を作ろう
対策とまとめ
●【猫に安全な植物・危険な植物と対策まとめ】米動物虐待防止協会による中毒事例をもとにリストアップ
さいごに
いかがでしたでしょうか。皆様のご家庭の猫と植物が安心して暮らせる手助けになれたら嬉しいです。ただし、前段でお話しした通り、安全に分類された植物だとしても葉をむしゃむしゃ食べたり、枝、土をたべるなどすると当然ですが消化不良を起こしてお腹を壊してしまいます。植物に限らず、食べ物でない異物は口の中に入れないということを猫に学ばせる必要がありますので、上記の対策記事もご参照ください。
それでは猫と植物のいる暮らしをお楽しみください^^
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